Vol.1 ペットライフエッセイ 北田たくみ 犬も歩けば

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犬とともに暮らす住宅

ペットとの共存をさらに掘り下げ、ペットによるペットのための家作りをゆるく、まじめに綴ります。

北田たくみ - Profile -

Vol.1 ペットライフエッセイ 北田たくみさん 犬も歩けば

家具デザイナー/建築家
北田たくみ -Takumi Kitada-

1958年、岩手県盛岡市生まれ。
通産省の仙台局、本省勤務を退省後、「ゴルゴ13」等の劇画脚本家、地質調査、測量、鳶、ミュージシャン、ライブハウスオーナーなどの職を経験。

1990年に、株式会社のるすくを設立し、広葉樹の無垢材を使用した家具のデザインに従事。現在は住居の建築家としても活躍中。

株式会社のるすく
新しいウインドウで開きますhttp://www.norsk.jp/

誰もが知ってるこの諺 「犬も歩けば棒に当たる」
有名なわりに引用する機会はあまりない気がする。

そもそもその意味は?
「でしゃばると不運な目にあう」とか 「いろいろやってると幸運に出会う」とか。
どちらの意味で使おうか迷ってしまいそうだ。

ただ言えることは、犬から始まるこの諺、覚えやすくてとても響きがよい。
何かにつけ人々が口ずさみ、ずっと親しまれてきた「諺」だということだ。
そんな理由で、そのでだしをこのコーナーのタイトルに使わせて頂くことにした。

さて本題に入る前にもうひとつ。
そもそもこの犬(いぬ)という言葉 いつも人のそばにいることから、そばにいぬる
そんな意味から生まれたらしい。

人にとって、犬にとって

かつて犬は家の外に犬小屋を置き、番犬として飼われていた。
時代は流れ、核家族化が進むにつれ、住まいの形や人々の暮らし方も大きく変化し、
いつしか犬の存在は家族同然(もしかするとそれ以上?)。

もはやペットという言葉が不自然に思える程、人の生活において大切で必要な存在となっている。
つまり、犬とともに暮らす人達の家がどんどん増えているということだ。
ある意味この現象は、私にとって大変なことになってしまった。

これまで人にとって居心地がよく、気持ちのいい場所をつくることに専念していればよかったのだが
このように犬が家族の一員になっている人達の家づくりとなると、もはや犬のことを知らずして何も語れない。

そこでこのコーナーを活用して、犬とともに暮らす住宅がどうあることが望ましいのかを、
毎回テーマをわけて一つ一つ検証し、今後の仕事に生かすためにも解明していこうと思う。

Vol.1 ペットライフエッセイ 北田たくみさん 犬も歩けば

Vol.1 ペットライフエッセイ 北田たくみさん 犬も歩けば

豊富な視点から気づく盲点

そもそも私は犬を飼ったことがない。接点といえば、戌年生まれであることぐらいだ。
そんな私に何ができるのだろう?

趣味はなんですか?と聞かれ、「仕事かな。」と答えてしまう自分がいる。

ほとんどお酒を飲みにいかない私が銀座にバーの店舗を依頼され、
その店舗がものすごく流行りだす。

不安な知識はパソコンやあらゆる書籍から学習することができる。
たくさんの生の意見を参考にすることもできる。
センスは良くて当たり前。

ただ私が大切に思うことは、とことんその空間を使う人達の気持ちを理解し
そして考え、たくさんのストーリーを思い描く。

事前のシュミレーションを何度も重ねて必要な形あり方をきめ細かく選択し、
違和感を感じさせない空間を作り上げることだ。

案外、そんな私の性格が功を奏し、常識はずれの視点から生まれる奇抜なアイデアが
重宝されることを自ら期待して、最後までやりぬいてみようと思っている。

掲載日:2010年3月31日